朝から晴れて、庭の木々や草花が秋の陽光をあびてきらきら光っている。こんな日は家でのんびり過ごしたと思ったが、月一回の明治神宮歌会の日なのででかけた。JR原宿駅界隈のにぎわいを切り抜けると、明治人神宮の参道は人が多いが広いのでゆったりとした空間にほっとする。
歌会のお題は「声」。席についてもなかなかエンジンがかからない。いつも使うノートを忘れたので、手帳を使っていくつかの短歌を作った。
提出した短歌はこういう感じ。
半日後この世を去る老犬の鳴き声鋭し夜中目覚める
久しぶりに昨年亡くなった柴犬レオのことを詠んでみた。こんなのも作ってみた。
母の声朝方の夢に響きたり遠い昔の朗らかさのまま
ゴッホの絵声なき声が聞こえたり耳を切りとりし人生思えば
先生の講義の間、眠くて眠くてたまらなくなった。後ろの方に座ったので声が聞き取りにくいのと、時間が押していたので提出した歌の寸評が早口で進められこともある。わたしが作った歌は「半日後この世を去る老犬の泣き声鋭く夜中目覚める」だが、上記のように添削していただいた。「鋭く」でなく「鋭し」と言い切ったほうがレオの声の切羽詰まった悲鳴のような感じと、わたしが目覚めた時の気持ちが表現されているように思う。
今日の明治神宮参道は、この前に訪れた8月末より多くの人でにぎわっていた
外国からの観光客の姿も目立った
明治神宮の森は人工の森で、楠が多い