庭の柿を叔父たちの家に持って行く

 前々から叔父の家に柿を持って行きたいと思っていた。母の弟たちで、上の弟が10歳違い、下の弟は13歳違いくらい。上の叔父は88歳、下の叔父は85歳になるので、どうしているだろうかと気にしていた。下の叔父は年齢的には下でも衰えは上の叔父より強いようにも思う。
 同じ敷地にそれぞれ家を建て、家族と住んでいるので、下の叔父の家に最初に柿を届けると、奥さんだけが居間にいたので少し話した。叔父は2階でパソコンをいじっているが、昨日は風邪で高い熱が出て、あまり調子が良くないと言うので会うのはまたの機会にすることにした。
 上の叔父の家では当の叔父はデイケアセンターに行って不在だが、在宅の奥さんと従妹にすすめられるまま、上がり込んでお茶をいただいた。家族の写真をA4サイズの紙にプリントしてまとめたアルバムを見せてもらった。孫の結婚式や叔父のお誕生会、喜寿のお祝い、家族旅行や日帰りのおでかけ、お墓参りなど、家族で過ごした時間が凝縮されていて、仲の良い家族の姿が浮かび上がってくる。叔父たちは家族に恵まれていると思った。
 顧みてわが父母たちは寂しい晩年だったのではないか。いや違うかな。柴犬レオとわたしがいたから・・・・家族旅行とかお誕生会はなかったがそれなりにおだやかな晩年だったようにも思う。ただ、父母がまだ元気なうちにもっとわたしがしてあげることはあったように思う。亡くなってしまえば何もできない。供養しても亡くなった人には関係がないといえばそうだ。供養は生きている人のためのもの。生きている間が大切だ。
 叔父たちは年相応の衰えはあるにしても、なんとか元気で暮らしているようだ。上の叔父は旅行や日帰りの行楽などに行きたい気持ちは強いのだが、身体が思い通りにならないので家族が連れ添ってでかけているようだ。
 叔父たちの様子はなんとなくわかったが実際に会えなかったので、また時間をおいて訪ねることを約束して家に帰った。


帰り途、川向こうに富士山のシルエットが眺められた
西南の空には眉月と一番星が出ていた