秋風吹く朝

 昨日、台風が過ぎ去った後の日中は蒸し暑さが残っていた。明けて今朝は風が冷たくなり、季節が進んでいることを肌で感じた。庭は強風で落された葉が散乱し、花壇の草花も乱れた姿をさらし、そろそろ冬から来春に向けた花壇へと模様替えかなと思った。ただ、例年は11月に入ってから、草花の植え替えや球根の植え付けをしているので、今年もできればそうしたい。部分的に早目に植え替えをしてもいいが。
 例年だと花壇の植え替えより前に掘りごたつを出すのだが、今年はどうしよう。高齢になった愛犬レオが最後のほうで、何回か掘りごたつの中に落ちたことが思い出される。落ちたまま泣くこともなく、急に姿が見えなくなったレオを部屋から部屋へと探し回ったこともあったし、切迫した泣き声を出し、半狂乱になったレオを掘りごたつをはずして助け出したこともあった。こんなことを思い出すと、この家が建てられ半世紀ほど掘りごたつを出さない冬はなかったのだが、ためらう気持ちが生じてくる。レオはどこかで、落ちた時は驚いたけれど、あたたかい炬燵がなつかしいよ、なんて言っているかもしれない。家族の団らんを見守ってきた掘りごたつ。もう団らんはないけれど、その名残を伝えている。
 父が病院から家に帰り(2ヶ月足らずだが)療養するようになった2011年の冬から今年の冬まで、レオといっしょに掘りごたつのある居間で過ごした思い出もある。どうするかなあ。
 一昨日でレオが他界して4カ月になる。一時は気持ちが落ち着いたと思ったが、この2〜3週間ほどは亡くなったレオのことが思い出され、失ったものの大きさに涙する日が多くなった。心の不調が体調にも影響を及ぼし、食欲に波がある。昨夜は何も食べなかった。こんなことはあまりなかったが、自分の心身が不調であることがわかったので、無理はしないことにした、といっても今まで無理をしていたわけでない、身体を休めていても心の痛手を修復するため、心のエネルギーはかなり使っているのだろう。エネルギーは心も頭も身体も使うようだ。

 午前中、レオの散歩がきっかけで知り合い、十数年もつきあいが続いている友だちから電話があり、久しぶりに思いの丈を話すことができた。この友だちはわりとゆっくりとおだやかな話し方をするので、心おきなく話せる感じがする。彼女が辛い時、苦しい時はわたしが聞き役になるが今日はこちらの話しを聞いてもらった。友だちは愛犬家の共通の友だちの話しをした。
 お昼は近所の知り合いから友だちになりつつある人と、自由ヶ丘でランチをした。彼女の奢りで。朝起きた時、すごく調子が悪く、朝食もほとんど食べなかったが自分でも不思議なほど食欲がもどり、友だちと話しながらピザやスパゲッティを食べた。この友だちは話し好きなのでこちらはほとんど聞き役だが、いくつか話しかったことだけは話した。
 家に戻ると疲れがどっと出て、2時間ほど昼寝をした。起きてもあまり疲れがとれず、夜まで寝たり起きたり。やはり、体調は良くないみたい。しばらく休養にすることにしよう。



鉢植えのパイナップルセージの花が咲き始めた
10年以上前に小さな株をもらい、大きく育って何回か植え替えをして、
毎年同じ時期に咲き始める


この秋買い求めたポットマム
さし芽から育てた小菊やポットマム
まだ小さなつぼみの状態で咲くのはまだ先のこと


パナップルセージの赤い花が咲く頃
2011年10月16日のレオ