弟がレオに持ってきたもの

 16才と2カ月余りにあまりになった柴犬レオが他界し、亡きがらとなって家に帰って来た時、弟はいちはやくレオに会いに来てくれた。
 その弟が今日、レオに持ってきてくれたものがある。弟から電話があり、「レオに何か買って行こうか」というのでわたしは花かレオの好きなおやつがいいというようなことをいった。食べることもないので少しでいい、と。
 だが持ってきたのはレオの首輪とぬいぐるみだった。えっ、と思ったがありがとうと受け取った。もしかしたら、生前、買ってあげたかったものなのかもしれない。これならいつまでも残ると思ったのかもしれない。
 複雑な気持ちになったことは確かで、かわいい首輪を見て、悲しみがこみ上げた。弟の気持ちをどうとらえていいのかもわからない。弟が心配でもある。レオがいた頃はよくドッグフードを買ってきてくれて、最後に2種類のドッグフードを持ってきたとき、レオがこれを食べきるだろうかとの思いがよぎったのをおぼえている。予感は的中してしまった。

レオに持ってきた首輪とぬいぐるみ


 今日は朝から赤く熟したスモモを収穫した。早朝の6時ころからだ。いくつかの袋にわけて、近所の人に配るようにした。収穫した後、急に眠くなり、1時間くらい眠り、9時過ぎに起きてからスモモを配った。
 午後にはレオが生前好きだったゴールデンレトリバーの女の子(すでに亡くなった)の飼い主さんがご夫婦でいらして、お花を供えてくれた。奥さんにレオが亡くなった翌日偶然会い、スモモをあげたのであるが、おいしいとほめられたので、今日もたくさんスモモをあげた。ご主人は焼酎にスモモを入れて飲むそうだ。
 お向かいの夫婦にもスモモをほめられ、もう一袋あげた、レオのことを聞かれ、先週死んだことを話した。こちらからレオのことを話す気になれなかった。話せば泣き出しそうだったから。いつもレオを駐車場に連れ出しているときなど、あたかかい目で見守ってくださったご夫婦だ。
 庭で熟した梅を収穫しているとき(1本だけまだ採っていない梅の木があった)、庭に面した廊下にうずくまっていたレオのことを思い出した。ガラス戸越しに指でつっついたら、耳を動かして反応してくれた。そのときのレオの様子を思い出し、可愛らしかったなと涙ぐんだ。 

夕方から収穫したスモモの一部でジャムを作り始めた。途中中断したので、煮詰めるのに時間がかかり、まだできていない。

早朝収穫したスモモ、これで6キログラムほど
さらに5キログラムほど採った