老犬レオが早めに起きたので、美容院に行った

 曇りで日差しが弱く、秋らしい気温の一日になった。
 老犬レオが起きたのは朝8時半。手を貸して立ち上がらせ、抱いて外に出すと、庭の通路でおしっこをした。しばらく裏庭を歩いてから、地面に横になり休んだので抱き上げて家に上げ、泥んこになった手足を洗った。
 これで家の中で落ち着くかなと思いきや、玄関の土間に降りて外に行きたい様子。わたしはあれこれやっていて、レオの様子に気づいたがしばらく放っておいて、見に行ったら、土間でおしっことうんち。使い古したガーデンブーツの中におしっこをしたので、新聞紙を丸めて入れ、吸わせた。
 ゴミを出しに行ったら、近所の高齢の柴犬を介護したことがある女性に会った。だんだん、どこでも用を足すようになるので、でかけるときは犬が動ける範囲を決めて、そこにトイレシートを敷いていたといわれた。
 レオは朝ごはんをまあまあ食べ、水で薄めた牛乳も飲んだので、午後から、美容院を予約。さきほど聞いた話を参考に、庭に面した廊下と部屋(4畳くらい)、玄関とその続きの廊下だけをレオが歩けるようにして、いままで粗相をしたところにトイレシートを敷いてでかけた。範囲に決めてレオを閉じ込めるのはかわいそうな気がしたが、よく昼間歩き回っている仏壇のある部屋と居間には入れないようにした。
 カットとヘアマニキュアで2時間ほどかかって、美容院を出ると駅の改札口のすぐ外に、パトカーがとまっていた。ここは車が入れない広場みたいなところだ。人が集まり、なにやら話している。いつもの改札口近くの光景と雰囲気が違う。
 駅の中の電光掲示板に、駅で人身事故があり、○○線の運転停止と流れていた。
 救急車、消防車、パトカーが駅前に集まってきた。

 5年前の9月を思い出した。その日は仕事で午前中からでかけ、夕方、この駅に帰ってきたら、電光掲示板に人身事故で同じ電鉄会社の別の路線が運転停止と流れていた。後で知ったがこの事故で亡くなったのは、老犬レオとよく散歩に行っていた近くの河原で毎日のように会う犬友だちのご家族だった。

駅前の噴水の周りに、色とりどりの秋のバラが咲いていた

 

 



 車で家に帰ると、レオは起きて、部屋の隅の狭い所に入っていた。帰ってきたよと声をかけ、隙間から身体を引きだした。少し落ち着いてから、水で薄めた牛乳を飲ませた。
 レオの夕ごはんは鶏手羽先をグリルで焼いたもの1本と、鶏モモ肉少し、マグロの赤身、ゆでた野菜をミキサーにかけたもの。ぜんぶ美味しそうに食べた。手で口に押し込まなくても、自分から食いついた。レオがおいしそうに食べるとわたしも食欲が出る感じ。
夜の散歩は風が冷たい。レオに手作りのフリースを着せた。ほとんど歩かないので、しばらくして家に入るがまた外に出たがる。どうもレオとわたしのリズムが合わないようだ。わたしはもう(外は)いいだろうと思うが、レオはまだ外にいたいらしい。寒くなるとますますわたしは早めに散歩を切り上げるかもしれない。なにしろ動かないので寒い日は身体が冷えてたまらない。夜、雨や曇りの日は特に。
 今日は満月。雲が切れ、まんまるの月が堂々と姿を現した。今月も満月を見ることができてよかった。