19歳の猫

 家の前の道路をはさんで斜め向かいの家で飼っていた、19歳の猫を死んだ。
 この家で猫を飼っていることを知ったのはほんの1週間くらい前だった。夜、老犬レオを家の前で歩かせていると、飼い主さんが猫を抱いて話しかけてきた。
 その猫は19歳になり、外には出さないで飼っているが、部屋の中でレオと同じようにくるくる回って歩いているので、「ああ、同じだな。がんばっているな」と見ていたそうだ。
 そんなことがあった数日後、また夜、もう一人の飼い主さんからその猫の死を告げられた。老衰ですか?という問いに、首を振り、部屋の中で隙間に入り込んでしまい、出られなくなって死んだそうだ。
 その猫は、やはり、てんかんの発作があり、部屋の中を徘徊し、狭い所に入り込んで出られなくなる症状があった。飼い主さんは家を開けることが多いので、一部屋を猫専用に確保して、全面にトイレシートを敷き詰め、獣医師のアドバイスに従って部屋の中にある狭い隙間に、クッションなどを入れて、入り込まないように工夫していたそうだ。だが思いがけない所に入り込んでしまったらしい。しかもエアコンをかけっぱなしにした部屋で、そこだけは暑かったようだ。 出られなくなり、暑さもあり、衰弱したのだろうか。
 家に帰ってきたとき、死んだ猫を見つけたのだ。年齢も年齢だからしかたないと思うようにしている、と飼い主さん。
 (くるくる回る様子が)レオちゃんと同じだったの。レオちゃん、がんばってね、といわれた。
 19歳まで長生きしたのは飼い主さんの愛情のたまものだろう。安らかに・・・・・・・

 わたしが外出中に、狭い所に入って出られないことはレオもときどきあった。だがせいぜい1〜2時間ていどの外出なので、衰弱するほどではなかった。でも長い外出をするときは細心の注意を払って、よく入り込む隙間がある部屋は戸をしっかり締めている。
 日差しがあたる庭に面した部屋に、レオがよく入り込む隙間があったが、本を積み重ね、さらに座布団をその上に乗せてからは入り込まなくなった。だが興奮状態にあるときはかなりの高さを乗り越えるので、注意しないといけない。


お向かいの奥さんにいただいたカラミンサが咲く花壇
ブルーサルビアも植えてある
シソもあるがこれは植えたのでなく、こぼれ種で芽が出たもの
ソーメンやスパゲッティ、冷ややっこに重宝している