時間をさかのぼる

 今年の後半の初日は、朝から曇りで、午後からは雨という天気。久しぶりの雨で、庭仕事はお休み。昨日の夢が後を引いてるわけでないが、過ぎた時間をふりかえることが多かった。
 朝9時40分頃起きた老犬レオは、いつもなら外に出せばほとんどすぐおしっこをするが、今日は2時間くらいしてやっとした。その間に3〜4回くらい水と、水で薄めた牛乳を飲ませたのである。レオは家の前の道路と、庭をうろうろ歩いていた。わたしは手持無沙汰で、ヒメリンゴの葉っぱが何か病気にかかり、オレンジ色の斑点ができて、毛みたいなものが斑点をかこんでいる。見た目気持ち悪いが、病気の葉っぱをむしりとることにした。かなりたくさんの葉が感染していたので、時間がかかったがレオがおしっこをしたくなり、道路に出たがったときにはほとんどなくなった。
 午後はレオが寝ている間に、近くのコンビニに行った。ついでに遠回りして、レオとよく行った散歩コースを歩いた。散歩中の河原でよく会い、あいさつをしたおじいさんが住んでいた家が取り壊され、子供がいる若い夫婦が住んでいると思われる家が建っていた。老夫婦がほぼ同じ時期に亡くなったと風のうわさに聞いていたが、時の流れを感じた。古い2階家で、2階の屋根まで届くウチワサボテンが植えられていたのが印象的だった。庭の植え込みもよく手入れしてあったが・・・・・。
 近くの大学までは昨年4月頃まで散歩に行っていたが、あれからずいぶん変わっていた。工業大学から、一般の大学への変身を遂げ、明るく若者受けする建物が新築されていた。何かの試験を終えたおおぜいの人たちが正門から外に向かっていた。
 短い1人散歩だったが、どんどん時間が過ぎていくのを感じた。
 家に帰り、ひとつ前のノートパソコンをテーブルに置き、ハードディスクに保存した昔のレオの写真を見た。2006年。まだ父母が元気で、レオとわたしとこの家で暮らしていた頃の写真だ。よく見ると、レオの顔や耳のあたりに白いものが混じって、老いのはじまりがあらわれている。だがまだ若々しい。
 こういう時間があったのだな、と思った。デジカメを買ったのはレオの写真を撮るためだった。フォルダーのタイトルはぜんぶ「レオとの日々」。2005年から、写真でつづる日記のように写真を撮ってきた。
 庭の写真も多いが、父が元気だったころは、いまわたしがやっているよりもっと良く手入れしていたことに気付いた。80歳代半ばまでがんばったのだなと思った。

午前中、眠っているレオのスケッチ




2006年5月25日のレオ、庭の通路で