愛犬レオと庭のサクラを

 愛犬レオは先月27日で15歳になった。今日はいつもより元気がないように見える。朝の散歩のとき、ほとんど歩かないのは、ここ最近は毎日のことだ。ただ散歩から帰ってきても、庭に出てあちこち歩いたり、部屋の中をうろうろ歩きまわることが多かったが今日は早めに眠ってしまった。庭に面した廊下で顔を床につけて眠るレオのそばで、庭のサクラを眺めた。風が吹くと花びらが舞い降りる。そろそろ花も終わりかけているな。今朝の朝○新聞の「ひととき」に「桜の下で愛犬しのぶ」という文章が掲載されていた。突然の愛犬の死と、愛犬と過ごした12年余り、振り返ればいつもあったその瞳にいやされたと書いている。「もっといとおしみ、深く思いやることができなかったでしょうか。そう思う時、私は『ありがとう』と同じくらい『ごめんね』と伝えなければいけません」。これを読んで、泣いてしまったがその気持ちのままに、レオのそばで庭のサクラを眺めた。こうして眺められる幸せ、だがいつもでも続くとは思えない幸せ。日常の流れの中でわたしはレオがいて当たり前と思っていることが多いような気がした。当り前ではなく、レオががんばっているからこうして今そばにいるのに。
 レオとこれからもがんばりたい。そんな思いもこめて、遅ればせながら誕生日プレゼントを買いに行った。レオがもらって喜ぶとは思えないが、食器をのせるマットと、ピンク色の豚のぬいぐるみを買った。夕方の散歩後、食事を食べたレオは少し興奮して、豚の足にかみついた。ぬいぐるみと間違い、わたしの指をかみそうになった。ぬいぐるみに関心を示さなかったらどうしようと思っていたので、まずまずかな。

横で眠るレオ


部屋の中から眺めるサクラ、前の枝は柿の木


赤いチェックのマットと豚のぬいぐるみ