『ルビーの指輪』を聞いて、妄想してみた

 街中がサクラ色に染まりそうなこの季節。愛犬レオは朝の散歩はすこぶる調子が悪く、抱っこしていつもの用水路沿いまで行ったくらい。朝ごはんを食べた後、庭で草むしりをするわたしのそばでうろうろ歩いていた。お昼前には珍しく眠ってくれたので、車で島○ホームセンターまで行き、ベニカナメモチ1本と博多サツキ(白花2本)と剪定用のノコギリを買った。植木屋さんがすすめてくれた替刃のあるAr○ブランドのものだ。帰ってから、家の中のどこにも見当たらずあわててレオを探し回ったが、ドアが閉まっていた洋室に閉じ込められていた。内側に開くドアなので、しっかり閉まっていないドアを体で押して入った後、自分の体の重さで閉めてしまったようだ。レオ、レオと叫ぶ(?)声を聞いたのか、ドアのすぐそばに立っていた。
 わたしが帰ってきたので安心してフリースのひざかけにくるまって眠るレオを側に、Yuotubeで寺尾聡さんの『ルビーの指輪』を聞いた。演奏するメンバーによって、かなり曲の印象がかわるが、気に入った演奏が2つあり、繰り返して聞いた。寺尾聡作曲、松本隆氏作詞だ。松本隆さんの作詞にはゾクッと鳥肌がたつ。この歌詞を歌う寺尾聡もすごい。「あれは8月 目映い光の中で誓った愛の幻」こんな気障なセリフを嫌みなく歌う。聞く方にさらっと抵抗なく入ってくる。誰でもが歌える歌ではない。好みもあるだろうが、福山雅治さんは数少ないこの曲を歌える男性歌手のように思える。後、宇崎竜童さんのルビーの指輪も聞いてみたい。
 曲の最初に戻るが「くもり硝子の向こうは風の街」で歌の世界に一気に入り込む。「枯葉ひとつの重さもない命 貴女を失ってから・・・・・」こんな言葉を男に言わせるような女とはいったいどのような人なのだろう。いろいろ女優さんを思い浮かべるがぴたっとはまる人がいない。「背中を丸めながら 指のリング抜き取ったね」背中を丸めて、という表現が妙に生々しい。女の体臭が匂ってきそうな。
 「孤独が好きな俺さ。気にしないで行っていいよ。気が変わらないうちに早く消えてくれ」この男はどんなに好きでもつきまとうタイプではないし、いつも相手の出方を見ながら自分を抑えてつきあっていたような気がする。なんでこんないい男から去っていくのだろうか(ここまでくると妄想の極致だが)。たぶん、歌詞をひとつひとつ追って妄想したのだが、女はクールな男の自分に対する愛の真剣さに気付いたとき、ここまでは応えられないと思ったか、または自分も同じレベルで愛することに怖れを感じたかのどちらかで、身を引いたのではないだろうか。
「そして2年の月日が流れ去り、街でベージュのコートを見かけると指にルビーの指輪を探すのさ あなたを失ってから」男は自分を理解してくれた女がつきつけたNOを受け入れることができず、いつまでも引きずる。女は男とは無縁の新しい人生に旅立っているはずだ。

 午前中、ホームセンターに行くとき、サクラ並木がきれいな玉堤通りを車で通ったが、すごい渋滞で、サクラは楽しめたがいつもより2倍時間がかかった。帰りは住宅街をドライブして、公園や家々に植えられたサクラを楽しんだ。ほんとうは歩いて花めぐりをしたいのだが、今日はそんなに時間がないので。

モモの花が咲いた。剪定の時期を間違ったので、今年は花が少ない


鉢植えの白い花が咲くシャクヤク、芽生えの時期の葉は赤い