オカメ桜のその後

 
 一日中、雨が降って、庭の花をゆっくり眺める感じではなかったが気がついてみると、あわいピンク色の梅の花は満開、赤に白の絞りの椿は次々に花が開き、ピンク色の乙女椿も日当たりがいいところに植えたものは花盛りになった。花の季節はどんどん進んでいくのだな。一日見ないだけで、風景が変わっていく。これからは毎日、花の庭を眺めて楽しもうと心に決めた。庭の奥のソメイヨシノを伐採した後の切り株の中に植えたオカメ桜を傘をさして見に行ったら、細いのはそのままだが、植えた時より木がしっかりしてひよろひょろした感じがなくなり、木肌もつやつや、良く見ると花芽もいくつかついてほんのりピンク色に色づいている。3月3日に定植したが根付いてくれたようだ。
 すぐ近くには、ソメイヨシノの一本だけ残したひこばえが新芽をたくさんつけ、花芽もひとつだけ付いている。もうひこばえとは呼ばせない(?)みたいな雰囲気があり、オカメ桜より幹が太く、枝を左右に伸ばしているのは、枝が暴れるソメイヨシノの性質をしっかり受け継いでいる。オカメ桜は枝が斜め上に伸びていく感じで、このままソメイヨシノと共栄共存はできるだろうか。できればどちらの木も残したいと欲張りな気持ちになってきた。