久しぶりに渋谷へ

 愛犬レオの調子がいまいちだが、そういっているとどこにも出かけられないので腹をくくって渋谷に出かけた。東急線の渋谷駅を降りて東急本店に向かって道を歩くと、大きな電気店が左手にあったが2月という季節がいけないのか、あまりにぎわっていないのが気になった。日本の電気メーカーが元気がなくなって久しい感じがする。ソニーパナソニックもシャープも、昨年の大震災や行き過ぎた円高が原因となって決算で大幅な赤字を出した。でもそれだけが原因でない気もする。先手を切ることができず、後手後手にまわってしまう日本企業の姿がある。こんなことを考えつつ渋谷を歩くと、日曜の人出の多さにかかわらずどこか活気にかけるような感じがある。人々の服装が黒やグレー、茶系などダークな色が多いのも関係があるかもしれない。自身もグレーのコートに、黒と白のグレンチェックのマフラーという服装だったので、気持ちのトーンは着ている服装の影響もかなり受けると思った。そこに真っ赤なコートを着た女性が歩いてきて、パッと目を引いた。やはり、一色でいいから身につけるものに明るい色を使おうと思った。
 バレンタインデーが近いのでデパートのチョコレート売り場は大賑わいで、あまりの人の多さに逃げ出すように外に出た。こんなに人が多いと買いものなんてする気がなくなる。またの日にしよう。渋谷に出かけたのは知人の絵の展示会を見たかったからで、その目的も果たしたので長居はせずに帰ってきた。
 家に帰り、レオの夕方の散歩にいつもより早く行くが、ほとんど歩かないので、近くの用水路沿いまで抱き上げて移動した。そこで、くるくる回ったり、じっと立ち止まったり、好きなようにさせた。あまり動かないので、用水路を泳ぐカルガモの群れと、どこからかやってきたホオジロを観察した。カルガモたちがホオジロにどんな反応を示すのだろうか。お互いにまったく無関心のように見える。すると、いつまでも動かないわたしに退屈して(?)レオが珍しく自分から歩きだした。いつもだと、いつまでも動かないレオにこちらがいイライラするのだが。