今年最後の武蔵小杉の歌会

 日中は陽射しがあたたかく、夕方から風が冷たくなった。
 午後1時からはじまる今年最後の歌会に出席した。参加した人は11名プラス先生。参加せずに2首の歌だけ送った人もいて歌は28首集まった。
 わたしが出した歌はいい評価が得られなかった。先生をはじめ、参加した人たちの意見に謙虚に耳を傾けた。

 夕焼けがきれいだねと言い合へる親子にあいづちを打つ無言の

 下二句を倒置法にしてしくじったと先生が言われた。迷って最後に倒置法にしたが自分で歌を読んでみてどこか違和感があった。その感覚を信じればよかった。「無言のあいづちを打つ」という表現はいいと言われた。「夕焼けがきれいだねという会話が当たり前すぎるとも言われた。

 先生が添削した歌
 夕焼けをほめあふ若き母と子にわれも無言のあいづちを打つ

 「われ」も言う語句を最初の歌では使ったが取ってしまった。いじり過ぎて歌が悪くなったという例かもしれない。


 新築の家に灯る玄関灯帰りくる船に知らするやうに

 先生が直された歌

 新築の家に玄関灯ともる帰りくる船待つごとくに


 歌会に行く前に詠んだ歌をいくつか

 冬の陽を好む犬なりき肌がけのごとくくるまり窓辺に眠る

 おだやかなことばかわし締めくくる今年といふ年悪くなかった

 二階より紅梅の小枝伐るがこたつに寝入る子はついに気づかず

 紅梅の一輪だけ咲くを見るうれしさよりも驚きながら