庭には秋の気配

 9月の最初の日。気温が上がらず、涼しい一日だった。陽射しもほどほどにあった。
 金曜日は燃えるゴミの回収日なので、庭のや駐車場の掃除をした。庭道に梅の落葉がちらほらと落ちていた。8月の終わり頃から黄色の梅の葉が落ちていたのを見た。老犬ももこがいた昨年も、ももこが他界する26日より前に梅の落葉があったのを思い出した。
 季節の移り変わりを思いつつ梅の落葉を掃き、ゴミ袋に入れた。
 柿の木を植えた庭の奥も掃除した。桜の落葉が特に端のほうにたくさんあった。こちらは腐葉土にするために掃きよせて置いた。
 そろそろ来年の春のために草花の種を蒔く時期になる。早いなあ。一年が過ぎるのは。昨年の秋、種を蒔いたと思ったらまた今年の種まきがめぐってきた。いつまでできるだろうという思いはある。
 午後近くのコンビニに行き、夕方少し歩いて買い物に行った以外はずっと家にいた。明治神宮秋の大祭奉納献詠歌に応募する歌をあれこれ考えた。締め切りぎりぎりまで考えるのが私流である。


 椿の葉に毛のあるものうごめけば大量虐殺をこころみる

 梅落葉庭道に散るを目にしたり夏と秋がおしあふ朝に

 空腹の鯉があつまる川岸にわれと数珠玉風に吹かれる

 黒き目でひたと見つめる鯉がをり食べ物とならぬおほきわれを

 いちどのみの秋この家にをりて夏に逝きし犬また秋が来ぬ