菊、サンキライ、姫水木を活ける

 午前中、近くの特別支援学校のカフェに行き珈琲を楽しんだ。顔見知りの初老の男性たちとお酒、車、俳句の話をした。ひとりは下戸でひとりは車を運転したことがない。それでもけっこう話がはずんだのが不思議なり。
 家に帰り昼食を食べる前に庭の梅の木から青梅を1?あまり収穫、後で友だちに届ける予定。
 午後かは近くの地区会館で開かれる生け花のお稽古へ。花材は大輪の菊3本、緑色の実のサンキライが3本、姫水木の枝1本。サンキライは蔓状の植物で活けにくかったがなんとかかたちにした。花よりも葉っぱが目立つ生け花となった。
 花を活けている間に空模様が劇的に変わった。さきほどは雨が降りそうだったが青空がひろがり夏の雲が浮かんでいた。家に帰り少し休み、青梅を持って友だちの家へ。
 家にあがらせてもらい、お茶をいただいた。靖国神社の創立記念献詠歌の次点歌に選ばれたことを話したら、喜んでくれた。友だちに話し喜んでもらえると実感がわいている。独りで心の中に温めているだけでは、現実感が薄れるような感じがある。人に話すということはいろいろな効果があり、意味がある、人間にとって。
 

 この年の初収穫の青梅を氷砂糖に漬ける水無月

 大粒の熟し切りたる梅の実を口にふくめばほのかに甘し

 大粒の夕日の色の梅の実は夕日の色のジャムになりたり

 若き日の恋に似て盛り上がる入道雲のまぶしく強し

 桃の実はまだ青しわが犬をりし去年(こぞ)なぞる自然というもの

 青き実が熟すころまでわが犬が生き長らふかと思いし去年(きぞ)

「単音よりも遠い人」と思ひし君に夢にて会ういつかの昨夜


菊の花を保護するために被せたネットをとらずにそのまま活けた
サンキライの実が付いた蔓は姫水木の枝にからませた
菊の葉、姫水木の葉,サンキライの実・・・・色調の違う緑色がきれい