庭は春爛漫

 暑くもなく寒くもない過ごしやすい春の一日となった。午後から風が強くなってきた、空は晴れ渡るというより雲が多く、薄い雲がかかっているような白っぽい青空となっている。
 花壇の草花も庭の花木も咲き進み、いつのまにか春の真っ只中に投げ込まれたような気分だ。花の咲く速さに、春が進む速さに背中を押されているようでもある。
 花の絵を描きたいが、いろいろな花が咲いているので気が散って集中できないというか。姫リンゴの花を描こうとスケッチブックと鉛筆、消しゴムを持って庭に出たが、結局、花壇に咲いているチューリップを描いた。姫リンゴの花は咲いている枝を一枝折って、部屋の中で描いた方がいいと思ったからだ。
 白地に紫色の模様が入ったチューリップをスケッチ。デジカメで写真を撮り、部屋の中で彩色した。水彩絵の具やパレット、筆、水入れなど一式を持って庭で絵を描くのはかなり大変である。スケッチブックをたてかけるイーゼルもなければ、座る椅子もないので、しゃがんで描くことになるが不自然な姿勢なので疲れる。絵に集中できなくなる。家の中のほうが腰を落ち着けて絵を描けるのである。
デジカメの画像を見ながら掘り炬燵の上にスケッチブックを載せて彩色した。あと1時間くらいで描き終わるというところで、庭に面した広縁で寝ていた老犬ももこが起き上がった。起きたらすぐトイレなので描くのをやめて絵の道具を片付け、ももこと外に出た。デジカメ写真を見て色付けをしているので、融通が利くのがいい。

プランターに植えたチューリップ

今年は忘れな草の株数が少ないのでネモフィラを多く植えたが
予想したより大株になり、周りに植えたヒヤシンスやビオラを覆わんばかり

このチューリップの絵を描いた

ジャーマンアイリスはこれ1本だけ咲いた
花にピントが合わず、背景の小花にピントが合っている