初散歩

 元旦の朝、天気予報では朝の冷え込みが厳しいと言っていたが、それほどではなかった。老犬レオは珍しく8時半ごろ起きた。家の前の道路はこの時間、日が当らず、寒々しいので、レオを抱いて近くの用水路にかかる橋まで行った。
 冬の朝日があたる橋の上や桜並木の道をレオはくるくる回って歩き、用を足した。日差しをたっぷり浴びて、わたしは幸せな気分になったし、レオもきっと同じ気持ちだろう。帰りはなんとか家まで歩いた。これがレオの初散歩。
 午後はレオが眠っている間、近くの神社にたくさんの古いお札や破魔矢を持って行った。お参りをすませ、お御籤を買った。大吉。
 この神社は、地元の小さな神社でふだんは神主さんがいなくて、お正月やお祭りのときだけ、他の神社から出張してくる。境内にはわたしを入れて、7〜8人の参拝者だ。
 神社の帰り,あたたかな日差しに誘われるように近所を散歩した。民家に植えられたハクモクレンのつぼみがふくらんでいる。レオといつも行く用水路の上流にもハクモクレンの大木があったが、昨年、伐採されて、水路沿いにアパートが建った。蜜柑の木とハクモクレンが目を楽しませてくれた、水路沿いの広い空き地にはアパートの他に、数軒の新築の家が建っている。
 さらに水路沿いに上流に行くと、古い民家や駐車場、何かの作業場があったと記憶している一角が更地になっていた。広大な更地で、ふつうのマンションなら3棟は建つ広さ。大手不動産会社のマンションが建つ予定のようだ。この辺りもレオとよく行った散歩コースのひとつ。しばらく見ない間(数ヶ月くらいか)に、見慣れた風景が変わっていく。
 時の流れを感じる、新年の初散歩。レオと毎日のように行った河原に足が向いたが、土手の手前で引き返した。その前に土手の階段を上り、向こう岸を眺めると、冠雪の富士山の姿がうっすらと眺められた。冬はくっきりと眺められるので(特に元旦は、富士山がきれいに見えた記憶がある)、意外な感じがした。


あけましておめでとうございます。
昨年は、みなさまと出会えたことが励みとなり、支えとなり、
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今年もどうぞよろしくお願い致します。

2013年の年賀状です
ブログを通して、みなさまに送らせていただきます。