寒い、でも元気を出そう

 朝起きて庭に出たら、花壇には霜が降り、ビオラやスウィートアリッサムがくたっとしおれていた。日差しをあびると、もとに戻るからそんなに心配はしないが、連日、霜が降りるとスウィートアリッサムは枯れることもあるのだ。
 花壇といっても三畳強の広さがあり、植えた場所で霜の影響もかなり違う。上にブルベリーやサルビアの枝がかぶさっているところに植えた一年草はなせかシャキッとしている。霜の影響が緩和されるのだろう。
 東京の場合、放射冷却による地上付近の温度の急降下が、植物にとってダメージが大きい。冬に咲かせる牡丹は、屋根のようなものをかぶせているが、あれは風よけ、雪よけ、放射冷却による霜除け効果があるようだ。
 この寒い日、夜からはお通夜だ。ここ5年ほど、冬にお葬式、法事が必ずあり、今年はないかなと思っていた。父の3回忌は来年1月なのだが、母の七回忌と合同で、春になってから取り行うことに決めていた。久々に冬の喪服から解放されたと思ったら、そうはいかなかった。
 熟年になると冬の葬儀は命がけ(?)。従弟が5年前、叔母たち二人の葬儀が重なり、その前に体調を崩していたこともあり、葬儀後2週間ほどで急逝した。このことが頭のどこかに引っかかっていて、特に冬の葬儀はいっそう気持ちが沈む。
 でも今年は例年になく、クリスマスの飾りつけもささやかながら、部屋のあちこちにしたし、年賀状も20年ぶりくらいにこの時期、印刷が終わり、書くばかりになっている。年末ジャンボ宝くじも買ったし、いろいろいいこともある年の瀬だから、元気を出して乗り切ろう、と自ら励ます。
 
 老犬レオを暖房の効いた部屋にひとり残し、お通夜にでかけた。夕ごはんは帰ってきてからにあげることにし、トイレはどこかでしてもいいという気持ちだ。帰ってきたら、いつものソファとガラス戸のすきまに敷いたトイレシートにおしっこをしていた。お行儀よくお留守番にしてくれた。ありがとう。遅めの夕ごはんもたくさん食べたし、水も飲んだ。
 お隣の方は、入浴中に脳梗塞になり、亡くなったそうだ。朝日新聞に入浴中の事故の記事が数日前に掲載されていた。ここ数年、増加し、9割が高齢者と書いてあった。ひとり暮らしなら、なおさら気をつけないと、と思ったが、何に気をつければいいのだろうか。

 葬儀会場に飾られていた、たくさんの写真をコラージュしたパネルに見入った。独身時代、結婚して奥さんやお子さんたちと、こどもたちが結婚してお孫さんたちが生まれ、家族が増えていく・・・・・・そんな人生の時の流れを写真が物語っていた。

玄関横の花壇に植えたサクラソウの仲間(プリムラ・マラコイデス)
昨日、レオが花壇に乗り上げ、花茎が横倒しになった
細い茎は折れたが、この花は脇芽が出るので大丈夫