春を楽しむ

 日中は春の日差しがあたたかい。愛犬レオの散歩も寒い冬には自然と急ぎ足になったが、こんな日はのんびりと犬の歩調にあわせて散歩ができた。歩くといっても100mか150mくらいの短い距離を小一時間かける。わたしはほとんど歩かず、ちらほら咲き始めた桜の木や木にやってくる鳥達を眺めている。用水路を泳ぐカルガモも時折、見たりする。レオはゆっくり回って歩いている。塀などにぶつかると、抱いて道の真ん中に移動させる。この道はあまり車が通らないので、老犬がのろのろ歩いていても大丈夫なのだ。散歩コースにある床屋の店先で足を止め、メダカを飼っている水槽をきれいにするのを見ながら、世間話に興じたりもした。家に帰ってからは庭で鉢植えに水をやったり、玄関先などの掃除をしながら、レオがあちこち歩き回るのを見守った。外にいるときと違って、目を離しても安心である。だが急に門扉の方に向かって歩き出したのであわてて追いかけたが、駐車場でおしっこをした。庭はトイレではないが駐車場はレオにとってトイレなのだ。


散歩コースの用水路沿いのソメイヨシノ


庭のスモモの木に白い愛らしい花が咲いた


真っ赤な椿


庭を歩くレオ