雲一つない晴天、国会図書館へ

 雲のない秋の空がひろがる。

 昨夜はたっぷり睡眠がとれたので、気分は軽やかだ。

 自分の体調と相談して、今日は国会図書館に行くことにした。

 天気予報では明日は天気が崩れるので洗濯は今日のうちに、と言っていたが洗濯機を回す時間がなく、明日か明後日に洗濯することにした。

 いつものようにバスと電車を乗り継いで、国会図書館に着いたのは11時半ごろ。昼食は途中の店で買い求めた。

 館内ではだいたい座る席が決まっているが、今日はいつもと違う席を選んだ。図書と雑誌が閲覧申し込みをしてから、受け取る場所が違っていて、少し離れている。いつもの席は図書の受け取りには近いが、雑誌の受け取りカウンターは遠くなる。今日はやや雑誌よりに席をとった。

 だが途中でいつもの場所に席を変えた。水を飲んだり、電話をするには廊下に出なければならず、廊下に近い場所なので便利と思ったからだ。

 やはり、いつもの席の方が本を読むのも集中できるような気がする。

 ただ、これからはいろいろな場所を試してみたい感じがある。

 今日閲覧したのは、歌人、横山未来子さんの歌集『花の線画』と馬場あき子他による『韻律から短歌の本質を問う』、馬場あき子著『式子内親王』と、雑誌は「短歌研究」11月号。

 さらに、データで「短歌研究」の1996年9月号を見た。歌人、横山未来子さんが24歳で短歌研究新人賞を受賞し、その発表があった号だ。選者は馬場あき子さんともう一人の女性歌人以外はすべて故人である。岡井隆氏、塚本邦雄氏、島田修二氏、石川不二子さんが故人となっている。

 満場一致で選ばれたのではないことがわかり、興味を引かれた。塚本邦雄氏と石川不二子さんは横山未来子さんの連作30首をあまり高く評価していなかった。塚本氏は第三選考で10位という低さ、石川氏も同様。だが島田修二氏は強く押し、岡井隆氏も押している。

 最終的には24歳と言う若さに比して、短歌の表現技術の高さが評価されたようだ。

 短歌研究新人賞を選ぶ際の評価は表現的な新しさに重点を置いているということだが、完成度の高い表現と,難ありの表現も見られるが突出した新しさと、どちらをとるかという選択があるとして、このときは突出した新しさを表現した連作がなく、完成度の高さを際立つ連作(横山未来子さん)を選んだということらしい。

 岡井隆氏は締めくくりのように、もう少し冒険をしてほしいというような言葉を残しているが、横山さんのその後を見ると冒険と言う言葉で語れない良さがあるような気がして、冒険とは何か、新しさとは何かという問いがわたしのなかに生まれた。

 5時近くまで図書館にいて、帰りと同じ電車で二子玉川に出たが、通勤ラッシュの時間帯にあたり、混んでいる電車は避けて乗った。前ほど混んだ電車に乗ってもパニック障害には陥らなくなったが、やはり混んだ電車は気分が悪くなるような感じがある。

 二子玉川ではよく利用している駅前のカフェに久しぶりに入った。一時は週に2回ほど利用したこともあり、古巣に帰ってきたような気分を味わった。

 カフェを出て、ファストファッションの店でカラフルな色のセーターと、トレーナーを買った。そのあとは夕食の買い物をして家路についた。