雨の日に盆の入り

 朝から雨が降り、ときどき止む時間があったがほとんど一日雨が降っていた。

 7月13日から東京では盆の入りとなる。

 今年は盆棚を作らず、より簡素にお盆を迎えることにした。いままでだって、かなり簡素だったがそれに輪をかけて、という感じだ。

 雨が降る庭に出て、遅く咲き始めた紫陽花を4~5本切った。同じ木でも、必ず何本か咲き始めが遅い花がある。毎年お盆の花に咲き遅れの紫陽花を切って供えている。

 今年はミソハギがとてもきれいに咲いているので数本切った。ミソハギはお盆に欠かせない花のようだが、その由来は知らない。

 切った花は洗面器に水を満たした中で水切りをして、そのまましばらく入れて置いた。

 その間に、仏間に置いた仏壇の掃除をした。乾拭きを中心に、汚れが目立つところは水に浸し固く絞った布で拭いた。仏壇の上の方のほこりもはたいた。仏壇に置いてある、さまざまな道具(呼び方があると思うが知らない)もきれいに拭いた。ほこりや曇りもとる掃除だ。

 きれいにした仏壇に、先ほど水切りをした花を供えた。掃除のあとは仏壇が気のせいかぴかぴかと輝いているように見えた。

 昨日の歌会のとき、みなさんの短歌を受け取ったがその短歌を昨夜、パソコンに入力した。自分の短歌を入れる三か所だけを空けてある。今日はどの短歌を歌会に出すか決めるのに時間をかけた。20首近く候補があって、なかなか決められない。みなさんの短歌を知っているので決められないところもある。

 午後は疲れが出たのか眠くなり、自室でごろんと横になった。最近では自室で昼寝をするのは珍しいが、どの部屋でも自分の家ではあるのでごく自然に眠ることができる。

 目が覚め、次の歌会のための3首を選ぶ作業の続きをしたが、まだ決めていない。これにあまり時間はかけられないのだ。7月31日必着の季刊の短歌誌に10首送らなけらばいけなくて、こちらがいわば本命だから。

 さらに短歌誌から、別のコラムのようなものを依頼された。「思い出の1首」というタイトルで、わたしが詠んだ思い出に残る短歌について書いてほしいとのことだ。どの短歌にするかは決めてある、こちらは8月10日締め切りなので、短歌10首を送ったあとで書いてもいいだろう。

 夜7時近くになり、いつものお盆と同じように、玄関先で迎え火をたいた。風がなく、雨も降っていなくて、迎え火はおだやかにきれいに燃えた。父や母が家に帰ってきた感じがある。

 仏壇にわたしと同じ夕食のおかずを供えた。父母には数日、家でのんびりしてもらおう。