国会図書館のテレビで安部氏の銃撃事件を知る

 午前中早い時間に家を出て、二子玉川から電車を乗り継いで永田町にある国会図書館に向かった。

 10時前に図書館に着き、すぐ端末を使って読みたい短歌雑誌や歌集の閲覧請求をした。

 雑誌は、「歌壇」の2011十2012年の2月号、「短歌研究」2022年7月号、「歌壇」2022年6月号、「短歌」(角川)2022年6月号、同人誌「詩線」である。歌集は平岡直子さんの『短い紙も長い髪も炎』と同じ作者の川柳集。

 全部は読み切れなかった。短歌研究の最新号は短歌研究新人賞の発表を掲載していたが読まなかった。ざっと読めばよかった。どんな短歌が新人賞をとるのか、という参考程度にはなるからだ。

 いま、わたしの興味は平岡直子さんという歌人に向かっていて、しばらくこの歌人の作品を読み続けるだろう。その次はどこに行くかわからないが、読みたい歌人がきっと現れるだろう。

 12時少し過ぎてから、国会図書館に新館6階にある食堂に行った。ここに来る途中、コンビニで買ったお弁当を食べるためだ。食堂では以前はランチを出していたが、コロナの感染拡大を受けて食事の提供は中止となっている。

 食堂にはアクリル板で仕切りをしたテーブルが並び、ほとんどの人が黙食をしている。

 テレビが2台あり、どちらもNHKにチャンネルが固定されている。一方のテレビに向かっている席に座った。元総理である安部氏のニュースが映っているのはすぐわかったが、テレビと間が少し離れているので、何が起こったのかわかるのに(ニュースを読み取るのに)やや時間がかかった。銃で撃たれた、がわかり、どこで、がわからなかった。スマートフォンのヤフーニュースを見て、奈良であることがわかった。

 すべての事実が頭に入り、愕然となった。日本で銃で撃たれるということが衝撃だ。選挙の街頭演説で、銃撃されたことが今まで日本であっただろうか。

 昼食を終え、図書館の2階に戻り、引き続き雑誌や本を読んだ。『短い髪も長い髪も炎』を読み終えた。短歌雑誌「歌壇」のバックナンバーに掲載してる、歌壇賞次席(2011年2月号)と歌壇賞(2012年2月号)を獲った平岡直子さんの作品のコピーをとった。

 コピーを受け取ってから、雑誌や本を返し、図書館を後にした。

 安部元総理が死亡したのを知ったのは家に帰り、テレビをつけてからだ。狙撃者が元自衛隊員であることも知った。銃を扱う技術を持っている人物なのだ。

  郵便ポストに靖国神社からの表彰式の写真が届いていた。6月29日の献詠披講式を振り返った。時間は確実に進み、今日このようなことが起こるとは、誰も予想できなかった。知っていたのは銃撃者だけなのだ。