「短歌研究」を読む

 雨が降ったり止んだりの一日。夕方になり、雨は上がったが晴れ間は出なかった。

 日中はほとんど家にいて、居間でアマゾンで買った「短歌研究」9月号を読んだ。

 武蔵小杉の歌会の仲間はこの短歌誌を定期購読しているが、わたしは読みたい歌人の短歌が掲載されていたり、特集に興味があるときだけ買って読んでいる。

 今回この雑誌を買ったのは、ある短歌大会に応募したわたしの短歌を選んでくれた歌人の作品が掲載されているからだ。

 ただ、この9月号は短歌研究賞や短歌研究新人賞を受賞した人の発表があり、さらに今まで受賞した人のエッセイや短歌が掲載されていて、読みごたえがある。今日は日中ほぼ「短歌研究」を読んで過ごした。

 受賞作は確かに質が高く読み応えがあるが、短歌研究新人賞の選考委員たち4人がくりひろげる、どこを評価して選んだかの論議はさらに読み応えがある。選考委員は栗木京子さん、米川千嘉子さん、加藤治郎さん、斉藤斎藤さんの4人である。

 それぞれ作品の評価のしかたが違い、その違いを知ることが読むほうはおもしろい。受賞作といえどこれだけ厳しい目にさらされていることを知るのはとても参考になる。

 短歌誌を読みながら、時折自分の短歌を詠み、9月に入ってから詠んだ短歌をワードで入力した。

 夕方になり、雨が止んだので外出する気になった。バスに乗っていつも行く駅前の喫茶店に行き、ここでも「短歌研究」9月号を読んだ。小一時間店にいて、明かりが灯り始めた夕闇の街をバスに乗って帰った。

 

朝からの雨にたつぷり打たれたる茗荷の葉さき赤茶けている

 

優美な鼻大きな耳の雑種とふ個性がかわいいわが犬ももこ

 

十三夜のやうなほどよい丸みの目わが犬ももこはそんな目だった