友だちが出展するアンデパンダン展に行く

 知り合ってから三十年以上は経ているが、それほど親しく会っていたわけではない友だちがいて、その人からアンデパンダン展の開催の知らせが届いた。

 アンデパンダン展は参加費を支払えば誰もが参加できる展示会のようだ。

 友だちは油絵を描いているので今回参加しのだろう。

 東京メトロ日比谷線六本木駅からほど近い国立新美術館で開催中である。

 お昼前に家を出て、最寄り駅近くの店で軽く昼食をとり、電車に乗って六本木に向かった。

 新国立美術館はわりとよく足を運ぶ美術館なので、通いなれた道という感じが強い。

 ただ、桜の季節に行ったのははじめてかもしれない。

 地下街から地上に出ると、まだ咲き始めたばかりの桜の並木道が美術館の方向に続いている。

 感染予防のために入り口が一か所になり、通路を行くとその前を通る人の体温を自動的に検知する機械が置いてある。わたしは36,4℃だった。

 アンデパンダン展は20区画の広い展示場に作品が展示されている。あまりに作品数が多くて、そのすべてを見ることができなかった。というか最初はいつものようにゆっくりと鑑賞していたが、このペースで全部を見るのは無理と思うようになり、真ん中あたりから流して見た。

 これはいいと思う作品だけじっくり鑑賞した。

 今年で第74回を迎えるこの展示会に、水彩画家のいわさきちひろもかなりの回数出展したようだ。

 友だちの油絵は14番目の会場に展示されていた。友だちらしいモチーフの絵で、タイトルは「魔法の午後ー『『微笑の門』の冒頭シーン」。手前に大きく赤ワインが入ったワイングラスが描かれ、どこかのホテルの広いロビーが広がり、人が小さく描かれている。遠景は火山のような山がある。

 会場を出ると、他の展示会の入場待ちで並んでいる人が大勢見えた。何の展示会だろうかと近づくと「佐藤可士和展」と表示されていた。ユニクロ楽天セブンイレブンロゴタイプはこのクリエイティブディレクターの仕事だ。

 入場待ちは若い人が多い。見てみたいなと思ったがパンフレットを見ると、日時指定の観覧券を予約しないと入場できないようだ。

 国立新美術館を出て、ミッドタウンのほうに歩き、桜並木のある公園を歩いたりした。

 地上から地下に降りて、ミッドタウンの地下街をしばらく歩いた。けっこうおもしろい店が多い。のどが渇いたので、フレッシュジュースとスムージーの店に入り、キーウィとパインアップルのスムージーを注文した。

 ミッドタウンの地下街はあちこちに自由にくつろげる椅子やテーブルが置いてあるコーナーがある。生の竹が植えられ、水が流れている一角があり、そこがいちばんくつげる場所だった。水がゆるやかな渦をまいて地下に吸い込まれてゆく。高校生のグループの話し声が最初気になったが、だんだん気にならなくなった。

 久しぶりの六本木を楽しむことができた。