雨の中、公園へ散歩

 台風は日本列島に接近しないで過ぎ去ったが、雨が残った。

 一時は陽射しが出る時間もあったが長続きせずに、弱い雨が断続的に降った。

 午前中は折り畳みの傘を持って、多摩川台公園に散歩にでかけた。

 いつもはこどもといっしょに遊ぶ親の姿が目立つが、今日は人影が少なく、こういう公園もいいなと思った。

 古墳のある公園は高台にあり、広場には遊具がいくつか備えられている。

 二台のブランコの後ろに大きな落葉樹が立っていて、そこから落ちたドングリが辺り一面に散らばっている。強い風が吹くと新しいドングリが叩き落される。

 とても久しぶりにブランコに乗ってみた。いつもこどもたちで占められているブランコだが今日はわたしだけのもの。多摩川の方向に向かって漕いでみる。こどものときのようにいっしょうけんめい漕ぐことはないが、静かにこぐブランコもいい。

 公園の端にある紫陽花園まで足を伸ばした。途中に水性植物園があり、桃色と白色の水連が咲いている。花盛りの庭もある。独り占めだ。

 公園内をときどき折りたたみ傘をさしながら歩いた。公園から家までは傘はささなかった。

 夕方近くになり小雨が降っていたが庭に出て、カワラナデシコネモフィラの種子を蒔いた。急に寒くなったし、早く種子を蒔かないと、冬の前に花壇に植え付けができなくなりそうだ。今年は来年の花壇の準備をのんびりし過ぎた。

 チューリップやヒヤシンスなどの秋植え球根を早く買わないと!

 

暑き夏を耐えたる後 公園の樹々は地上にどんぐり落す

 

秋の風乗せたるブランコどんぐりの散らばる地面を離れて揺れる

 

我だけのために咲く花睡蓮の池をひとりで秋風とめぐる

 

ブランコの「ようこそ」とふ声聞きたればそつとわが身を預けて揺らす