陽射しがいっぱいで気温が高くなった。そろそろ東京は桜の開花宣言が発表されそうだ。
午前中、テレビを見ていたら猫の虐待を取り上げたのですぐBSへと変えた。するとBCプレミアムでルキノ・ヴィスコンティの『ベニスに死す』が始まったところだった。
冒頭、主人公がベニスにやってくる。蒸気船に乗っているのでかなり遡った時代と思われる。この場面から引き込まれてしまい、最後まで観ることとなった。
ヴィスコンティの演出力がすごい。画面に現れるすべてのものが計算されているように見える。
主人公の教授(ダーク・ボガード)が美少年タッジオと出会う場面がすばらしい。ディナーを待つ部屋でホテルの客たちがくつろぐなか、新聞を読んでいた教授が少し離れた正面に近い席に座る少年に気づく。その美しさに衝撃を受けた教授は新聞で自分の顔を隠くすようにし、また新聞から顔をのぞかぜ少年に視線を送る。教授の動揺と少年に対する抑えがたい感情が新聞という身近なものを使い、みごとに表されている。
こうして事細かに映画を語るといくら書いても書ききれないのでやめておくが、老いた教授が床屋で髪を染め,口紅さえさして身ぎれいにし、コレラが流行り荒廃したベニスの街をタッジオの後を追い歩く姿はすご過ぎる。
タッジオは教授を誘うように街を歩くのだがその姿は教授の目にだけ現存するものかもしれない。現実であり、まぼろしでもあるもの、それが美少年タッジオの正体。
昨日買ったデジカメの最小限の使い方をマニュアルで確かめ、写真を撮りSGカードに保存すことまではできるようになった。カードをパソコンにはめ込み、映像を取り入れることもできたが、ソニーのドライバーのインストールはできたのだがサインインができず、使えない状態。
デジカメを直接パソコンにケーブルでつなぎ、画像を取り入れたいのだがこのドライバーが使えないとできないので困っている。