雨の土曜日、減災セミナーを聴く

 朝から雨が降ったり止んだり。午前中は雨が止んでいる時間があったが午後は雨が降り続けた。
 昨日、駐車場で切り落とした梅の枝をまとめている時、通りかかった町会の人からチラシを渡され減災セミナーに行くよう誘われた。
 行くつもりでいたが午前中、近所の奥さんが家まで来て減災セミナーに行こうと誘ってくれたので、待ち合わせて二人で行くことにした。
 雨の中、近くの神社の境内にある社務所まで歩いた。
 一階の広間で30〜40人程集まり、スライドを見ながら赤十字社の方の話を聞いた。
 東京都で活動している救急車の台数は350台という話は驚いた。もっと多いかと思ったので。数千台くらいはあるかと思っていた。考えてみれば救急車が必要な重病人は平常時にはそんなに多くはない。350台でもじゅうぶん間に合うのだろう。
 だが災害時は何十万という怪我人が出る可能性がある。首都圏直下型地震とひと口に行っても震源地により4タイプを想定しているとのことで、いちばん被害が大きいのが東京の下町や中央区、港区辺りを震源とする地震のようだ。東京の東に2タイプの地震、西に2タイプの地震が想定されている。
 減災セミナーの要点は大地震が起きたら人の助けはほとんど期待できない。特に救急車など外部からの助けはほとんど期待できない。自分で何とかするか、家族または近隣の人たちによる助けがいちばん現実的だ。
 過去において地震の規模が大きいほど、派遣した赤十字の救助隊に助けられた人数が減っているという事実をスライドで示して説明した。
 さらに電気、ガス、水道、通信、情報、道路、乗り物などのインフラが機能しなくなった場合の備えもしてほしいと言った。電気が使えないとスマホや携帯の充電ができないので通信、情報入手の手段がなくなる。
 第二部は赤十字が町会に提供した、ひとりでも運べるタンカの使い方や、コップ一杯のお湯でホットタオルを作る方法、新聞紙でスリッパを作る方法など、より具体的な内容になった。
 セミナーを聴いた人には手土産がふたつ配られた。ひとつはコスモスの花苗。この地域は昔、温室村といって温室を経営する家が多く、今でもその名残がある。

 水の辺を歩む白鷺すぼめたる背に秋の雨降りつづきをり

 白鷺に降る雨われに降る雨変わらねど傘持たぬ命見守る

 道行けば風に乗りたる追憶がわが胸に来るうすぐもりの朝


金木犀が数日前から咲き始めた
庭には2本の金木犀が植えらている。
1本は玄関の向かい側にあり、出入りするごとに、
また雨戸を開けるごとに花の香りがする